デザイナーはすべからく差別者なんじゃないだろうか。例えばこの文章、文字サイズは16pxに設定されている。このウェブサイトは僕がデザインしたものだから、つまり僕が16pxが一番見やすい、読みやすいと判断したからこうなっているということだ。それでも、この文章を読んでいるひとの中には、文字か小さくて見えづらいというひともいると思う。その気持ちは…


少し前に、是枝裕和監督の最新作、映画『三度目の殺人』を観に行ってきた。期待して観た作品だったけれど、それ以上に良い作品だった。内容的に社会派で堅い、意識高そうな作品のようにも見えるかもしれないがそんなことはなく、しっかりと濃厚な人間ドラマを描いている作品だと思う。母親役の斉藤由貴がリアルで不倫スキャンダルされたり、広瀬すずが演じる娘が昨年…


学生時代、特に就職活動の時分には、「自分が本当にやりたいこと」なんていう言葉は幻想で、その時その時で興味関心があるモノがあるだけだと考えていて、それは今でも間違ってはいないと思っているけれど、でも20代も後半にさしかかってくると、自分の興味関心の偏りみたいなものがうすぼんやりと見えてきて、それは今までの約四半世紀で偶然に遭遇した出来事の総…


被災地支援ドキュメンタリー『手のなかの武器』では、全国での自主上映会の開催をしていただける、団体・個人の皆様を募集しております。また、復興支援イベントなどでのコラボレーション企画を共に催していただける団体・個人の皆様も同時に募っております。 東日本大震災、復興支援をいま一度見つめ直し、新たな学びを得る機会に、本作をご活用ください。 *上映…


 私が未だ高校生の頃、美大予備校で色々学んでいた時代の話。もうどんなことを学んでいたのか毛程も覚えていないけれども、ひとつだけ非常に印象に残っている事がある。それは小論文の授業で、お題は忘れたが、たしか自分は「現実で見たことのある風景がテレビに出てくると現実感を感じる。」みたいなことを書いた記憶がある。当時は18歳の自分、特に深い意味があ…


 もう20代も後半の年齢にさしかかると、いろいろな生き方をしている人間がいるのだなという事を再認識させられる。有名大企業でばりばり働くひと、企業やNPOを立ち上げて精力的に活動するひと、生活を切り詰めて創作活動に打ち込むひと、コンビニのバイトでなんとか食いつないるひと、何年か前は「学生」というひとくくりでぼんやりとポジショニングされていた…


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